つばさの党、選挙期間中に動画40本配信「ビジネスにして広めたい」

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福冨旅史 三井新

 4月の衆院東京15区補選で他陣営の街頭演説を妨害したとして政治団体「つばさの党」の幹部3人が公職選挙法違反(選挙の自由妨害)容疑で逮捕された事件で、3人が補選期間中、自らのユーチューブチャンネルで約40本の動画を生配信し、計250万回以上再生されていたことがわかった。警視庁は、動画配信で注目を集め、広告収入を得ることも目的の一つだったとみている。

 今月17日に逮捕、19日に送検されたのは、つばさの党の幹事長で同補選に立候補し落選した根本良輔(29)、代表の黒川敦彦(45)、幹部の杉田勇人(39)の3容疑者。3人は告示日の4月16日以降、「チャンネルつばさ・黒川あつひこ」名でユーチューブに動画を生配信し、他陣営の街頭演説を妨害したり、選挙カーを追跡したりする様子を映していた。補選の12日間の配信は約40本だった。

 捜査関係者によると、つばさの党の妨害行為を受けた他陣営の中では、街頭演説などの日程や場所を非公表とする動きが出た。捜査2課が配信された動画を精査したところ、配信中にSNSで他陣営の居場所を視聴者から募り、演説会場を特定しているケースが複数あった。SNSのチャット機能を使い、寄せられたコメントから他陣営の居場所を突き止め、現場に向かっていたという。

 同課は補選期間中、3人の演説妨害を5回以上、選挙カーを追跡する行為を10回以上確認した。公選法の「選挙の自由妨害」に当たるかどうかの精査を続けている。同課は、多くの動画を配信して注目を集め、選挙の情報も得るなど、SNSを選挙妨害のツールとして使っていたとみて調べている。

「再生数半端なく、ビジネスにして広めたい」

 3人は、別の候補者を支援し…

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