上川氏発言、自民は問題視せず 「ポスト岸田」に懐疑的な見方も

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大久保貴裕 松山尚幹 小林圭

 上川陽子外相が静岡県知事選の自民党推薦候補の応援演説で「この方を私たち女性がうまずして何が女性でしょうか」と述べ、19日に撤回したことを受け、与野党幹部が同日、発言した。自民内では擁護の声が目立つが、一部では「ポスト岸田」候補としての資質に懐疑的な見方もある。

 「誤って発言してしまったのか、具体的にそういう意識があるのかわからないが、少なくとも現職大臣としては極めて軽率な発言だ」。19日午後、立憲民主党の岡田克也幹事長は岡山県倉敷市内で記者団にこう語った。

 共産党の山添拓政策委員長は、朝日新聞の取材に「産みたくても産めない人もいる。それを否定するような発言で人権感覚が問われる」と批判。立憲幹部も「普通の感覚なら、ああいった言葉遣いは問題だとわかる」と指摘し、どう追及するか党内で議論する考えを示した。

 こうした野党側の反応とは異なり、自民は擁護する姿勢を鮮明化している。森山裕総務会長は19日昼、佐賀市内で記者団に「女性を蔑視した意思は全くなく、『当選させてほしい』との意味であることは文脈からして当然。発言を取り消したのでそれに尽きる」と、問題視しない考えを強調した。

 とりわけ上川氏が所属する岸…

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