コスト高で瓶入り牛乳が激減 「情緒的な価値」に注目するメーカーも

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山田暢史
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 製造や回収のコストがかさむことから、瓶に入った乳製品の生産量が激減している。一方で、銭湯での需要やレトロな魅力に活路を見いだそうという動きもある。

 JR秋葉原駅(東京都千代田区)のホームにあるミルクスタンドは、愛好家から「牛乳の聖地」と呼ばれる。冷蔵庫には大手だけでなく、群馬、岐阜、北海道、熊本など全国各地のメーカーの瓶牛乳や乳飲料が並ぶ。

 グイッと飲んで足早に去っていく人もいれば、店や牛乳瓶を写真に収める人もいる。台湾から旅行できた夫婦は「SNSで知って足を運んだ。瓶がかわいい」と話した。

「風味は一番」も大手が撤退

 経営する大沢牛乳社長の大沢…

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    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2024年5月19日15時0分 投稿
    【視点】

    瓶牛乳の<瓶の飲みごたえ>とか、布おしぼりの<布の拭きごたえ>とか。瓶牛乳や布おしぼりが引き起こす感情や情緒といったものがつながりや共感といった価値を生んだりする。そんな観点から、短歌や俳句の<読みごたえ>についても考えてみたくなる。移ろい

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