山梨県身延町の河川敷で今月、県農業信用基金協会職員平岡美恵さん（40）=甲府市中央4丁目=の遺体が見つかった事件で、山梨県警は死体遺棄容疑で逮捕した、同僚の小棹（おざお）将太容疑者（35）=甲府市下飯田4丁目=について、週明けにも殺人容疑で再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。

　捜査関係者によると、小棹容疑者は平岡さんの殺害を認める趣旨の供述をしているという。県警は事件の詳しい経緯を調べている。

　平岡さんは4月下旬、小棹容疑者からつきまとわれている、と勤務先に相談。小棹容疑者は4月30日、平岡さんへのつきまといについて上司から注意を受けた。その日の夕方、職場近くで退勤する平岡さんを待ち伏せ、その後、事件が起きたという。

　平岡さんの遺体は今月、同県身延町の河川敷で、寝袋のようなものに入れられた状態で発見された。司法解剖の結果、死因は首を両手で絞められたことによる、窒息死とみられている。

　勤務先などによると、平岡さんは4月30日に退勤したのを最後に、5月1日は連絡がないまま欠勤。同日、家族が警察に行方不明者届を提出していた。協会近くの防犯カメラには4月30日、平岡さんが勤務を終えて協会を出る際、付近の駐車場にいる小棹容疑者の姿が映っていた。（棟形祐水）