誰にも悩みを相談したくない…困窮する若者 調査でわかった実態とは

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高絢実
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 誰にも悩みを相談したくない、解決できないと思う――。そんな実態が、困窮する若者の支援に取り組む認定NPO法人「D×P(ディー・ピー)」(大阪市)などの支援団体が16日に公表した調査結果で明らかになった。支援団体は、若者に身近なSNSやメールなどによる無料の相談体制の整備を訴える。

 支援団体は昨年10月から今年2月にかけてアンケートを実施。デジタル技術を用いて積極的に働きかける「アウトリーチ」型の支援事業として行った。

 アンケートには主に10~30代の2347人が回答した。19.7%が男性、77.3%が女性だった。

 「どのような人や場所なら相談したいか」と複数回答で尋ねたところ、全体のうち53.4%が「無料で相談できる」、41.7%が「匿名で自分が誰かを知られずに相談できる」と答えた。

 15~19歳の回答者(48…

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    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2024年5月17日8時35分 投稿
    【視点】

    ■相談しやすい社会に 闇社会の方が相談上手(?)という現実を打破せよ  会社員時代、営業部向けポータルサイトのアクセスは圧倒的に若手社員が多かった。しかも、ログを見ると眼の前に上司がいるときにアクセスしていた。もともとこの社内ポータルサイト

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    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2024年5月17日14時17分 投稿
    【視点】

    この調査は回答者属性に偏りがあるようなので、そのことについての追加の調査なども実施すればさらに見えてくることもありそうだ。例えば、「身近すぎて相談しにくい」「今は相談したくない。見守っていてほしい」という思いがあったり、「相談したくない」と

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