驚きの国防相交代 ポストだけでは見誤るプーチン流人事の注目点

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聞き手・星井麻紀

 3月の大統領選を勝利で飾ったロシアのプーチン大統領(71)が今月、通算5期目の任期をスタートさせました。政権を担う閣僚らの人事も固まりましたが、ウクライナ侵攻が続く中、国防相だったショイグ氏(68)が交代になるなど、異例ともとれる動きがみられます。プーチン氏の狙いはどこにあるのか。慶応大の大串敦教授(ロシア政治)に聞きました。

 ――ショイグ氏が交代させられ、国家安全保障会議書記とする人事が発表されました。

 率直に驚きました。戦争をやっている最中に国防相を代えるというのは普通ではないことです。

国防相交代は降格人事か

 ――ショイグ氏とはどのような人物ですか。

 モンゴルと国境を接するロシ…

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この記事を書いた人
星井麻紀
国際報道部
専門・関心分野
ロシア、平和、歴史、合意形成、自然保護、語学
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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2024年5月17日11時9分 投稿
    【視点】

    個人的にもだいたい大串さんと同じような見方だ。 経済専門家であるベロウソフ氏が国防相に任命されたことで、「軍事経済の担い手」としての起用だといった論評も見られた。 しかし、軍需産業の統制とか、軍事費の捻出といった役割であれば、何も国防相に起

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