官房機密費「選挙に使っていない」 自民議員が発言、根拠は示さず

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笹川翔平
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 具体的な使い道が明らかにされないため、「ブラックボックス」と指摘されてきた内閣官房報償費官房機密費)について、自民党の鈴木馨祐衆院議員(党政治刷新本部の法整備に関する作業部会座長)が何ら根拠を示さぬまま「選挙には使っていない」と断言した。しかし、朝日新聞のこれまでの取材では、選挙向けの「陣中見舞い」として支出したと明かした官房長官経験者がいる。

 鈴木氏は12日のNHK討論番組で「選挙目的で官房機密費を使うことはない。そこは断言したい」と語った。「官房機密費で自民党の選挙に裏金をぶっこんだという証言が出ている」という野党議員の発言に反論したものだが、そもそも鈴木氏は官房長官経験者ではないため使途を知り得る立場にないうえ、選挙目的で使われていないと断言する根拠も示さなかった。

 林芳正官房長官は13日の記者会見で、鈴木氏の発言に関し「国の機密保持上、その使途などを明らかにすることが適当でない性格の経費として使用されてきている」と説明し、具体的な使途に限らず、選挙に使っていないかどうかも明言しなかった。

 官房機密費の原資は税金で…

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