保育士の半数が「県外流出」の奈良 引き留めに県が旗を振ってみると

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仙道洸 机美鈴 阪田隼人
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 奈良県で今年度、民間保育施設がある市町村の7割が保育士の給与支援を実施することが朝日新聞の調べでわかった。きっかけは、県が西日本で初となる府県レベルの給与補助制度を創設したこと。県内の大学や専門学校を卒業した保育士の半数が大阪など他府県に働きに出てしまう状況が続くなか、多くの自治体が「県外流出」の歯止め策に呼応した格好だ。

 奈良では、県内の大学や専門学校を卒業した保育士の半数が県外の保育施設で働く「県外流出」が続いている。隣接する大阪府などと比べた給与の差が大きな要因だと考えられており、県は対策が必要と判断。市町村が民間施設に勤務する保育士の給与加算を実施する場合には、負担する費用の半額(保育士1人あたり月額1万円を上限)を補助する制度を新しく設けた。

 県によると、市町村が独自で加算を実施してきた例は県内にもあるが、都道府県による補助制度は西日本では初めてという。今年1月、首長らが出席する会合で山下真知事が制度への参加を呼びかけた。

各市町の月給のアップ額は

 朝日新聞が4月末、民間保育…

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