石丸・安芸高田市長が再選不出馬表明 市政の課題「あらかたケリ」

柳川迅

 広島県安芸高田市の石丸伸二市長(41)が10日、臨時会見を開き、任期満了に伴う次期市長選(7月21日告示、28日投開票)に立候補しない意向を表明した。「政治家はしばらく続ける」と話し、今後は何らかの選挙に立候補する考えも示したが、具体的な選挙名は挙げなかった。石丸市長は議会での議員との応酬や会見の動画がネット上で多くの注目を集めていた。

 石丸市長は市長選不出馬の理由として、行財政改革で成果を挙げたなどと主張し、「1期4年間、やらないといけないことは、あらかたケリがついたという思いがある」と述べた。

 石丸市長は2020年8月、前市長が元法相の河井克行氏=公職選挙法違反の罪で有罪=から現金を受け取ったとして辞職したことに伴う市長選で、初当選した。

 同年9月の定例会で議員の「居眠り」をツイッター(現X)で指摘したことを発端に市議会と対立。議会でのやり取りや定例会見の動画がネット上で多くの視聴者を集め、非公式の「切り抜き動画」が多数出回るなど、人口約2万6千人の市の首長として異例の注目を集めていた。

 同市長選には新顔で元郵便局長の藤本悦志氏(51)が、無所属で立候補すると表明している。(柳川迅)…

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    辻田真佐憲
    (評論家・近現代史研究者)
    2024年5月10日18時26分 投稿
    【視点】

    もう1度、市長選には出てほしかったですね。市議批判でネットの一部では人気ですが、議会との対立のせいで肝心の政策の実現は十分ではなかったようですし、本当に自治体の長として能力があったのかどうか。自治体の仕事の大部分が調整など、地味なものです。

    …続きを読む