知的障害者施設で入所者ら虐待 職員が口などテープでふさぐ 和歌山

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勝部真一
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 和歌山県上富田町の社会福祉法人和歌山県福祉事業団」は9日、運営する知的障害者らの支援施設で、30代の女性職員が少なくとも8人の入所者や通所者にたたくなどの虐待行為をしていたと発表した。県は10日に障害者総合支援法に基づく監査を実施するという。

 同事業団によると、虐待行為が確認されたのは同町内の「南紀あけぼの園」。女性職員は1月1日夜、大声を上げた入所者の目や口を養生テープでふさいでスマートフォンのカメラで撮影し、画像を他の職員に送った。

 同僚からの報告で2月27日に園長が把握。関係する自治体に通報し、事業団が全職員に聞き取りを進めたところ、女性職員が昨年7月ごろから複数の入所者の顔や頭をたたいたり、部屋に押し込めたりしていたことなども判明した。自治体が認定した8人への虐待のほかにも、3件について調査しているという。

 事業団は女性職員を10日付で懲戒解雇にし、園長や報告を怠った職員らも減給などの処分にする。被害者の家族らには謝罪し、けが人は確認されていないとしている。記者会見を開いた事業団の日置美次理事長は「被害にあった利用者、ご家族に心より深くおわび申し上げます」と謝罪した。(勝部真一)

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