三菱自の北米子会社に1570億円賠償命令 シートベルト巡る訴訟で

松岡大将

 三菱自動車は9日、北米の子会社が、米ペンシルベニア州のフィラデルフィア一般訴訟裁判所から10.1億ドル(約1570億円)の支払いを命じる判決を受けた、と発表した。

 三菱自の発表によると、原告の夫が運転していたのは、スポーツ車の「3000GT」(日本名GTO、1992年製)。2017年、男性が同州にある道路で別の車を追い越そうとした際、コントロールを失って事故を起こして重症になった。男性はシートベルトを着用していたが、ベルトの設計に欠陥があったとして、原告が18年に損害賠償を求めて同社と子会社を訴えた。三菱自への訴えは21年に却下されたが、子会社への訴訟が続いていた。

 三菱自は「安全基準に適合した製品で、判決に承服しかねる」として、子会社が控訴する方針だ。業績への影響については「現時点では予想困難」としている。(松岡大将)…

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