メガソーラー構想めぐり攻防激化 維新知事はなぜ自民案をのんだのか

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阪田隼人
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 「県民生活に与える影響を考慮した苦渋の決断。修正の趣旨を尊重しながら、防災拠点のあり方を検討したい」

 3月下旬の奈良県議会。山下真知事は自身が初めて編成した新年度当初予算案が事実上否決されたことへの心境を吐露した。

 昨春の知事選で、保守分裂の間隙(かんげき)を突いて現職を破り初当選を果たした山下知事。大阪府以外では初の維新公認の知事誕生として、その手腕が注目された。

 就任直後から着手したのが、前知事が進めていたハード事業の見直しだった。費用対効果が見込まれないとして、スポーツ施設整備など2023年度に計上されていた総額約73億円分の予算を執行停止に。代替案を次々と打ち出した。

 当初の計画が覆ったことに、県議会の最大会派「自民党・無所属の会」(22人)からは不満の声が上がった。中でも、大きな波紋を呼んだのが、五條市での大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の整備構想だった。

地元にとって「寝耳に水」

 もともとは、救援用に2千メ…

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