出産・子育てしやすい社会へママ動く 新サービスや出会いの場づくり

有料記事

佐藤亜季
[PR]

 出産や子育てでつらかった状況を改善するため、経験した女性が自ら新たなサービスやイベントを立ち上げる動きが目立つ。SNSなどの発信を通じて手をたずさえ、つらくなったら利用できるサービスの輪を広げている。めざすのは、より出産や子育てのしやすい社会だ。

 「産後はプロの力を頼ってゆっくり癒やされる場所を作りたい」。昨年暮れから札幌市内のホテルで産後ケアホテルのサービスを開始した高橋奈美さん(30)は2022年4月、サービス開始を応援してくれるダイレクトメッセージ(DM)を求めて、インスタグラムにこう投稿した。

 2021年11月に初めての女児を出産、3カ月たったころからうつ状態になった。夫は出張が多くワンオペ育児。娘は何をしても泣きやまず、徹夜で何時間もだっこし続けた。疲れが限界で、体が動かず、泣いている娘を眺めることしかできなかった。「誰か助けて」。心の中で叫びながら、何度も涙を流した。

 そんな頃、ユーチューブで産…

この記事は有料記事です。残り2663文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2024年5月9日7時44分 投稿
    【視点】

    ○○を経験した人にしか分からないこともある。そんな思いから、○○を経験した自分たちのやり方でつながる。そのつながりに人が集まってくる。そんな動きがあちこちに生まれてくれば、それが誰にとっても、ちょっと抜け出したいと思うような時にしばらく居さ

    …続きを読む