政策活動費の使途公開、自民が法改正向け調整 補選「全敗」受け転換

有料記事自民

 自民党は、派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法の改正をめぐり、政党から議員個人に渡される政策活動費について使途を公開する方向で調整に入った。当初は今国会中の見直しを見送る方針を固めていたが、4月末の衆院3補選での「全敗」を受けて方針転換した。

 複数の政権幹部が明らかにした。自民は、政治資金パーティー券の購入者の公開基準額についても現行の20万円超から引き下げる方向で調整。いずれも公明党が求めていた。週内の与党案のとりまとめをめざす。

 政策活動費をめぐっては、自民の二階俊博元幹事長が幹事長在任中の5年間に計約50億円を受け取っていたことが判明。使途が不明のため、問題視された。自民は方針転換して公開の方向で調整するが、どの程度具体的に公開されるかは不透明だ。

 パーティー券購入者の公開基…

この記事は有料記事です。残り221文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    牧原出
    (東京大学先端科学技術研究センター教授)
    2024年5月6日22時51分 投稿
    【視点】

    「公開」しないことは現在の世論からはあり得ません。ただし、「全面」公開でないというのであれば、抜け穴を最初から作ったことになります。30年前の政治改革は、抜け穴があったために現在のような惨憺たる状況を作り出しました。今回は、この政策活動費に

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2024年5月7日8時57分 投稿
    【視点】

    首相=自民党総裁の指示から数時間で方針転換するなら、GW前に指示しておいてほしいものです。「表の裏金」といえる政策活動費は自公で使途公開で足並みがそろっても、廃止を求める野党とはまだ溝があります。

    …続きを読む