首相、AIの国際枠組みの設立表明 49カ国・地域で友好グループ

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パリ=長崎潤一郎
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 岸田文雄首相は2日、パリで開かれた経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会で、人工知能(AI)をめぐる国際的なルールづくりの枠組みを設立すると表明した。昨年5月の主要7カ国首脳会議G7広島サミット)で打ち出した「広島AIプロセス」の枠組みを拡大し、OECD加盟国を中心に49カ国・地域が参加するフレンズ(友好国)グループを立ち上げる。

 日本は今年、OECD加盟60周年にあたり閣僚理事会の議長国を務める。首相は開会式の基調演説で「AIによってもたらされる人類共通の機会とリスクについて、共通の志を持つ国々で連携し、安全、安心で信頼できるAIを実現したい」と呼びかけた。日本の首相がOECDで演説するのは2014年の安倍晋三元首相以来10年ぶり。

 首相は、開会式に先立ち開かれた生成AI関連のイベントでも「世界をさらに豊かにする重要なツールとなる力を秘めている」と強調。一方で「偽情報のリスクといった影の側面とも闘わなければならない。国際ガバナンスの形成が急務だ」と述べ、AI開発者が守るべきルールづくりが必要だと訴えた。

 OECDは欧米の先進国を中…

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