政権運営に国会利用、説明放棄…自民1強で進んだ「憲法軽視」
政権運営の都合のために、国会を利用したり、熟議を避けたり。そんな振る舞いが、岸田文雄首相をはじめ近年の自民党政権で目立つ。憲法が「国権の最高機関」と定める国会を軽んじることは、主権者の国民の意思を軽視することになる。施行77年を迎えた日本国憲法から考える。
自民議員らが起こした裏金事件。首相は衆院の政治倫理審査会(政倫審)に「総裁として説明責任を果たしたい」と異例の申し出をして、2月29日に出席した。
そこで立憲民主党の小西洋之氏は、3月6日の参院予算委員会で首相に対し、衆院政倫審での説明が不十分だとして参院政倫審にも参考人として出席するよう再三にわたり求めた。だが、首相は「知る限りの事実を国会でも申し上げてきた」と述べ、拒んだ。
なぜ衆院のみの出席だったのか。周辺がその真意を明かす。
「政府予算の年度内成立が狙…