第1回体で考えて描く横尾忠則 大学には行けず独学 「過去は悔やまない」

有料記事横尾忠則 自在に描き時代を駆ける

聞き手 編集委員・大西若人

 僕はあんまり体が丈夫じゃない。だから6月で88歳になるなんて、不思議です。60代で亡くなった父親よりはるかに長生きするとは思ってもみなかった。

 正月に篠山紀信君が亡くなって、中村メイコさん、八代亜紀さん、小澤征爾さんと、知り合いの訃報が次々と届きました。自分の年齢を実感するというか、死も日常的になっている。運命にお任せするつもりです。

 美術家・横尾忠則さんが半生を振り返る連載「自在に描き 時代を駆ける」。全5回の初回です(2024年4月に「語る 人生の贈りもの」として掲載した記事を再構成して配信しました)。

 《今も毎朝、家から自転車でゆっくりアトリエに通う。医師の診察も頻繁に受けている》

 自分の体がどうなっているの…

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