加速する円安、34年ぶりの水準 日銀総裁の発言次第では進む可能性

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神山純一
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 円安の加速が止まらない。25日の東京外国為替市場で、対ドル円相場は1ドル=155円74銭まで下落し、1990年以来約34年ぶりの円安ドル高水準を更新した。市場では、政府・日本銀行による為替介入への警戒感が強まる。26日には日銀の金融政策決定会合後に植田和男総裁の記者会見があり、追加利上げや円安対応について踏み込んだ発言がなければ、さらに円安が進む可能性もある。

 25日午後5時時点では前日同時刻より73銭円安ドル高の1ドル=155円62~64銭。24日のロンドン外国為替市場で155円台に下落し、その後も為替介入の動きがなかったことから、東京市場でさらに円安となった。

 円相場は今年初め、1ドル=140円台だったが、4カ月弱で15円も円安に振れた。背景には日米の金利差の大きさがある。高金利のドルを買い、円を売る動きが続いている。

 日銀は3月、11年続いた「異次元」の金融緩和を転換。マイナス金利政策を解除して17年ぶりの利上げに踏み切り、短期の政策金利を0~0.1%に引き上げた。ただ、植田氏は、急激な利上げは必要なく、当面は緩和的な状況が続くとの見方を示してきた。

このままでは「160円」も

 一方の米国は、物価高を抑え…

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