止まらぬ円安、34年前とは背景に違い 為替介入で状況は変わるのか

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神山純一
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 25日の外国為替市場で一時1ドル=155円後半をつけ、34年ぶりの安値を更新した。政府と日本銀行は「口先介入」を続けてきたが、効果は薄れている。円安が収まらないなか、為替介入による「実力行使」のタイミングに注目が集まる。

 外国為替市場で円安ドル高が一段と進み、1990年以来となる1ドル=155円台に乗せた。年初から15円近くも円が急落した背景には、好調な経済を背景に高い金利が続く米国と、低金利の日本との金利差がある。ただ、円が安い理由はそれだけではない。日本の経済構造の変化も影響している。

 かつての日本は長く、輸出額が輸入額を上回る貿易黒字国だった。この黒字が海外とのお金の出入りを示す経常収支の黒字の多くを占めていた。輸出企業を中心に、代金として受けとった外貨を売って円に替える動きが起きやすく、円高に振れやすかった。

■膨らむ貿易赤字

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