新発見の「門番」細胞 肝臓の炎症抑える役割 大阪大など

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瀬川茂子
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 炎症はさまざまな慢性の病気を引き起こす。大阪大などのグループは、肝臓の入り口で、門番のように働き、炎症を防ぐ特殊な免疫細胞を見つけ、英科学誌ネイチャー(https://doi.org/10.1038/s41586-024-07372-6別ウインドウで開きます)に25日発表した。慢性の肝臓病の仕組み解明や新たな治療法開発につながる可能性があるという。

 肝臓の入り口には、腸からつながった「門脈」と呼ばれる血管がある。門脈を通じて、腸にすむ細菌が肝臓にたくさん入り込んでしまうと炎症が起こるが、健康な人は、細菌を素早く処理して、炎症を抑えている。

 仕組みは謎で、グループが解明に取り組んだ。マウスの肝臓周辺を調べると、門脈で炎症が抑えられていることがわかった。そこで、門脈付近の細胞を詳しく調べると、免疫細胞の一種で、異物を取り込むマクロファージが見つかった。

 通常、マクロファージは炎症を活性化する物質をつくりだすが、今回見つかったものは炎症を抑える物質をつくりだしているとわかった。異物を取り込むものの、炎症は抑える特殊な細胞だ。

 この細胞には、脂質や微生物

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