「通常のトレード」 SMBC日興証券元部長、株価操縦改めて否定

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植松敬
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 SMBC日興証券による株価操作事件で、金融商品取引法違反(相場操縦)の罪で起訴された元エクイティ部長・山田誠被告(46)ら5人の公判が24日、東京地裁であった。山田被告は、2月から6回にわたって行われた弁護側による被告人質問で、改めて無罪を主張した。

自社資金で大量買い付け

 山田被告らは2019~21年、東証1部上場(当時)の10銘柄について、市場が閉まる直前に自社資金で大量の買い注文を入れるなどし、終値を安定させる操作をしたとして起訴された。運用部門を率いた山田被告は、すべての取引で中心的な役割を担ったとされる。

 10銘柄は日興が市場外で大株主の保有株を買い取り、顧客の投資家らに転売することで差益を得る「ブロックオファー(BO)」取引の対象になっていた。BO取引は市場が閉じた後に行われ、売買価格は当日の終値が基準になる。

 検察側は公判で、同社のBO取引は商品の性質上、投資家の「空売り」を誘発して株価が下落する傾向があったと指摘。取引前に株価が大幅に下落すれば、大株主の利益が減り、取引を中止される恐れから山田被告らが株価を操作したと主張している。

「最終的にもうかるかどうか」

 これに対し、山田被告は被告…

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