麻生・トランプ会談、国賓の岸田氏の帰国直後に 「二股外交」懸念も

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小手川太朗=ニューヨーク 望月洋嗣=ワシントン 松山紫乃
【動画】自民党の麻生太郎副総裁とトランプ前米大統領が会談した=小手川太朗撮影
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 自民党麻生太郎副総裁がトランプ前米大統領と会談したのは、「もしトラ」を見据え、盟友の故安倍晋三元首相の代わりに、自身がトランプ氏とのパイプを構築しなければいけないという思いがあるからだ。しかし、現職のバイデン米大統領は、自身の宿敵とみなすトランプ氏との間で米大統領選に向け激しい選挙戦を展開している最中。さらに、そのバイデン氏から岸田文雄首相が国賓待遇のもてなしを受けて約2週間しか経っていない。今回の麻生氏とトランプ氏との会談に、日本政府内では、バイデン政権側から「二股外交」と受け取られかねないというリスクを懸念する声が強まっている。

 麻生、トランプ両氏の会談は、トランプ氏の権力の象徴ともいえるニューヨーク中心部のトランプタワー内で行われた。

 トランプ陣営の事前案内によって朝日新聞を含めた一部メディアが建物内で待つ中、麻生氏は玄関に到着。トランプ氏が麻生氏に近づいて握手を交わした。トランプ氏は目の前の報道陣を見て「たくさん日本から来ている。人気があるね」と言うと、麻生氏も「あなたもね」と応じた。

 トランプ氏は今回の会談の目…

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2024年4月24日14時35分 投稿
    【視点】

    問題は二股外交ではなく、この記事にあるように、日本政府と麻生氏の連携が取れていないことです。  米大統領選の最中に日本外交が現職一本足打法で行くか、対立候補にも二股をかけるか。接戦かつ対立候補がリスキーなトランプ氏となれば、二股でしょう。政

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