津波の心配なし、それでも高台避難 広がる「揺れたら逃げろ」の意識

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羽賀和紀 川村貴大
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 四国で初めて震度6弱を観測した地震から24日で1週間。その夜、高知、愛媛両県の沿岸部では「津波はない」と分かっていても、高台へ避難した人がいた。南海トラフ地震の到来を踏まえた自治体の備えが行動を促したとみられるが、課題も浮かんだ。

 トイレへ行こうとベッドに座った時だった。遠くから地鳴りのような音が聞こえた。

 いきなりズドンと横から強く押されたように感じ、下から突き上げられた。

 「地震だ」

市役所を目指せ

 17日午後11時14分。高知県宿毛市片島の宮本清香(きよか)さん(73)は、すぐにテレビをつけた。

 一帯は宿毛湾に近く、南海トラフでは発災後8分ほどで10~20メートルの津波が来るとされる。

 テレビでは「津波の心配なし…

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