能登半島地震被災地での調査・支援活動を報告 金沢大の研究者ら

能登半島地震

樫村伸哉

 能登半島地震の調査・支援にあたっている金沢大が21日、活動報告会を開いた。地元の大学として幅広く活動し、被災地の復興に生かすという。研究者や学生たちが説明し、約180人が聴き入った。

 学内に1月末に設置した能登里山里海未来創造センターの主催で、報告会は2月初めに次いで2回目。文化財の被災状況、津波の特徴などの調査活動3件と、精神医療、学内の心のケアといった支援活動4件について資料をもとに説明した。

 人間社会研究域の青木賢人准教授は、地震の爪痕が残る遺構をめぐる「震災復興ツーリズム」を提案。「今回の教訓を伝承することで、次世代が受ける災害の影響を小さくさせる」と述べた。沈下した地盤、津波やがけ崩れ、大火災などの実相を見てもらい、隆起した海岸については天然記念物の国指定を働きかけているという。

 学生たちは「被災地へのボランティア支援活動」を報告した。延べ約350人の学生・教職員らが参加し、災害ごみの運搬や街頭募金、炊き出しなどをしているという。

 副学長で未来創造センターの谷内江昭宏センター長は「今後も継続して大学として取り組む方向性が見えてくる内容だった。息の長い調査と支援ができるように進んでいきたい」と話した。(樫村伸哉)…

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