現場へ! 憲法を手にⅢ④
3月半ばの晴れた日、京都府の山田真有(まゆ)(39)の自宅を訪ねた。「今日は天気が良くてよかった。雨が降ると体調が悪化し、寝込んでいることも多いのです」
山田は、繊維筋痛症という原因不明の病気を抱え、身体障害者1級の認定を受けている。気温の変化など外からの刺激により、体の痛みだけでなく、睡眠不足や精神的ストレスなどもひどくなる。
2009年に離婚後、シングルマザーとして4人の子を育ててきた山田にとって、生きる頼みの綱が生活保護と児童扶養手当だった。数年後、繊維筋痛症を発症した。17年1月に京都に移り住んだ後、障害基礎年金の受給が認められ、15年11月分にさかのぼって支給が始まった。「少しは自立した生活ができるようになると、期待した」
ところが、思わぬことが起きた。府が18年1月、児童扶養手当の支給を停止したのだ。障害基礎年金の額が児童扶養手当の額を上回った場合は、児童扶養手当は支給しないとする、当時の児童扶養手当法が根拠だった。
ただし夫婦の世帯であれば…
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- 【視点】
知りませんでした。このような制度の隙間で不平等な事態に直面しているケースはきっと他にも多数あるのだろうと思います。ひとり親、障がい者、同性婚、事実婚など、以前には想定されていなかった家族や親子の多様化に、社会と制度が一日も早く追いつく必要が
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