盗まれた仏像、返してもらえた決め手 専門家が語る「防犯の第一歩」
仙道洸 清水謙司
国宝の本堂などがある古刹(こさつ)・當麻寺の塔頭(たっちゅう)「念仏院」(奈良県葛城市)で盗まれた仏像が奇跡的に戻ってきた。
13日に返還式も催され、関係者は胸をなで下ろしたが、信仰対象の仏像が盗まれるという罰当たりな事件は、昔から各地で起きては人々を悲しませてきた。仏さまは地域でどう守ればいいのだろうか。
ネットで販売、返してくれたのは
「文化財の多い寺。防犯に対しても一定の知識を持ち、保護に努めてきたが……」
こう振り返るのは、念仏院の川中教正住職。昨年8~9月、本堂の仏像2体を盗まれた。うち1体は、鎌倉時代のものとされる木造阿弥陀如来坐像(ざぞう)(像高38センチ)だった。
その仏像を盗んだとして今年1月、80代の男が大阪府警に窃盗などの容疑で逮捕され、その後起訴された。
府警などによると、男は「山…
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