夫の育休でも手当 えびの市のメーカー、男性取得推進へ新制度
宮崎、鹿児島両県に工場を置く電子部品製造会社「えびの電子工業」(宮崎県えびの市)が、男性の育児休業取得を促そうと、新たな制度を導入した。男性従業員や、女性従業員の夫がパートナーの出産直後に28日間の育休を取った場合、従業員の1カ月分の手取り収入が100%補塡(ほてん)されるように手当を支給する仕組みだ。
導入したのは「パートナー産後レスキュー制度」。一般的には、産前産後の休業や育休を取得すると、健康保険や雇用保険から賃金の67%の給付が受けられる。社会保険料の軽減もあり、手取り収入の約8割が確保される。
国は昨年12月に発表したこども未来戦略で、2025年度から、この育休給付の給付率を手取り収入が100%相当になるよう引き上げる方針を示している。同社はこの方針を受け、引き上げまでの期間に賃金を補塡する制度を時限的に設けた。
たとえば、女性従業員の夫が育休を取得した場合、女性従業員の産休前の給与と出産手当金との差額を補塡。間接的に男性の育休取得を支援する内容だ。ただ、女性従業員自身の取得では補塡されない。
同社は女性の活躍を進める「プラチナえるぼし」と子育てなどの支援に取り組む「プラチナくるみんプラス」に厚生労働相から認定されている。女性従業員の比率が3分の2と高く、「社外のパートナーに育休をとって、とは言いづらい」などの声があったという。
手当の要件には、出産前に育休の取得計画を立てていることや、夫婦で両親学級に参加していること、夫が「取るだけ育休」になった場合はすぐに職場復帰させることなどが盛り込まれている。
背景にあるのは、津曲慎哉社長(44)の経験だった。3人目の子供が生まれた際に初めて育休を取得。ただ、夫婦で話し合うことなく取得したため、乳児の世話の方法が分からず、夜泣きで眠れない日も過ごした。妻からは「でっかい赤ちゃん」と言われたという。
津曲社長は「子供の誕生直後から子育てに取り組むことで、女性がワンオペ育児する固定概念がなくなり、子供が多くなる社会につながってほしい」と願っている。
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