熊本地震8年 取り残されたのかも…「復興」に引っかかる遺族の思い

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城戸康秀
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 熊本地震の本震から16日で8年。熊本県阿蘇市の大学生、大和晃(ひかる)さん(当時22)が大規模な斜面崩落に巻き込まれて亡くなった同県南阿蘇村の現場近くで、毎年「その時」である午前1時25分に、父の卓也さん(65)と母の忍さん(56)は祈りを捧げてきた。周りは次々と復興していくなか、自分たちは大切な人を亡くした悲しみを抱え続ける。

 14日にあった県の追悼式へ向かう途中、2人は「祈りの場」に立ち寄った。そこから見ると、晃さんの遺体が見つかった場所は、川の流れに洗われていた。卓也さんは「被災して故郷を離れることになった人など、復興から取り残された人たちがいる」と語り、今も悲しみや苦しみの中にいる人たちを思いやった。

 8年前、晃さんは14日の前…

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