脱サラしてひとり始めた出版社 創業20年目、本と読者結ぶ「港」に
伊藤智章
脱サラした女性がひとりで切り盛りする出版社「ゆいぽおと」(名古屋市東区)が創業20年目を迎えた。活字離れが言われて久しいが、「読みたい人も、出版したい人もいます」と経営者の山本直子さん(67)は手応えを語る。
名古屋市出身の山本さんは子どものころから本が大好き。念願かなって名古屋に本社のある教育出版社に23年勤め、NHKの人気歴史番組の書籍化なども担当した。だが、編集部門が東京に移されることになり退社した。
2005年5月、ひとりで会社をおこした。
編集も営業も経理もすべて一人で担うが、本作りには著者はむろん、装丁、印刷、製本と様々な人がかかわりあって読者の手に届く。
社名の「ゆいぽおと」には「…