「不適切にもほどがある」人たちとの対話術 必要なのは「政治」
聞き手・石川智也
宮藤官九郎さんが脚本を手がけたドラマ「不適切にもほどがある!」が、絶賛と反発が交錯するなか完結した。昭和と令和を行き来する主人公が両者の「常識」の溝を埋める物語は、現代のコンプライアンスやポリティカル・コレクトネスをめぐる対立も浮き彫りにした。「不適切」という規範意識は、「正しさ」への当然の配慮なのか、時代の大勢への「萎縮」なのか。溝と対立の解消を図るのが政治という営みだ、と説いてきた政治学者の岡田憲治さんに聞いた。
コンプライアンスやポリティカル・コレクトネス(PC)、ハラスメントへの意識が皆無の昭和のオジサンが、それらに「縛られた」令和人を「不適切」な極論で一刀両断する。そんなドラマの内容に、現代の規範や「正しさ」の行き過ぎを窮屈に感じてきた人は、留飲を下げたでしょう。でも、それは間違ったカタルシスです。
その規範が本当に「適切」で…
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