75歳市長の趣味は「包丁研ぎ」 一心不乱に砥石に向かい知ったこと

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芳垣文子
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 神奈川県逗子市の桐ケ谷覚市長(75)は「包丁研ぎ」というちょっと変わった趣味がある。自身も厨房(ちゅうぼう)に立つし、妻の和子さん(74)から包丁の切れ味が悪いと聞くとすぐに砥石(といし)に向かう。「料理する人の気持ちがよく分かる。職員にも、技と心構えを伝えられたら」。市役所内で同好の士を募るのが目下の夢だ。

 取材のために記者が自宅から包丁を持参。桐ケ谷市長はひと目見て「だいぶ刃先が丸まってるね」と言いながら、慣れた様子で研ぎ始めた。

 刃に少し角度を付けて砥石に当て、シュッシュッと行ったり来たりさせる。この角度がポイントで、コイン1枚が入る程度傾けるのがコツだという。

 砥石に水をかけながら作業し、時折手を止めて注意深く刃をのぞき込み、指先で触る。研いだ後にできるひっかかりのような「返り」が出て、ざらついた感触があったらうまく研げている印だ。

 両面を何度か繰り返して研ぎ、最後は目の細かい砥石で仕上げる。1丁にかける時間は20~30分。額や鼻の頭には汗がにじむ。

デパートの催事で職人の技「盗んだ」

 秋田県出身。東京で下宿生活…

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