パレスチナ情勢 4月13日~4月18日(日本時間)にあったこと

イランが報復攻撃後、エルサレム上空で迎撃が見られた=ロイター
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 米国と英国の両政府は18日、イランによるイスラエルへの報復攻撃を受け、イランの無人機ドローン)生産などに関わる個人や団体に制裁を科すと発表しました。資産凍結などの措置がとられます。

イスラエル・パレスチナ問題をめぐる動きを時系列でお伝えします。

■■■2024年4月18日(日本時間)の動き■■■

英国がイランに制裁 スナク首相「地域を不安定化する能力に制限を」

 英政府は18日、イランの個人7人と6団体を新たに制裁対象に指定した。米国と同調した動きで、スナク首相は制裁の狙いについて、「イランが地域を不安定化させるための能力に、さらなる制限をかけることになる」との声明を出した。制裁対象になった場合、英国への入国が禁じられ、資産を凍結されるという。

米国がイランに制裁 資産凍結などの措置

 米国政府は18日、イランによるイスラエルへの報復攻撃を受け、イランの無人機(ドローン)生産などに関わる約20の個人・団体に制裁を科すと発表した。制裁対象はイランの精鋭部隊・革命防衛隊の対外工作を担うコッズ部隊や、ドローンのエンジン製造に関わる関係者ら。米国内の資産凍結などの措置がとられる。

 バイデン大統領は声明で、自身の大統領就任後、すでにイランや同国の支援を受けて活動する武装組織など計600以上の個人や団体に制裁を科してきたと説明。その上で、「米国は、イスラエルと、この地域に展開する米兵や友好国の安全保障に尽力している」と主張した。

ヒズボラ「イスラエル攻撃で2人死亡」レバノン内の死者370人以上

 AFP通信によると、レバノンを拠点とするイスラム教シーア派組織ヒズボラは18日、イスラエルの攻撃で戦闘員2人が死亡したと明らかにした。詳細は不明だが、ヒズボラ関係団体の情報では、2人はイスラエル北部に接する南部の国境の町で死亡したという。

 AFP通信は、パレスチナ自治区ガザで10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの衝突が始まって以来、レバノンでの死者は370人以上になったとしている。多くがヒズボラ戦闘員だが、市民も少なくとも70人含まれているという。

 イランとの関係が深いヒズボラは、イスラエル軍と国境をはさんで攻撃と報復を繰り返してきた。17日にはイスラエル北部でイスラエル軍兵士14人が負傷した。うち6人が重傷を負ったという。

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    三牧聖子
    (同志社大学大学院准教授=米国政治外交)
    2024年4月14日9時54分 投稿
    【視点】

    バイデン政権はガザ戦争が地域戦争へと拡大し、アメリカがイランとの戦争に巻き込まれることを望んでいない。それは、中東の平和にとってはもちろん、秋に迫った大統領選に照らしても最悪の事態だ。CBSニュースが昨秋に行った世論調査では、「トランプ政権

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