井手正敬・元JR西会長「鉄道モデルは崩れた」 想定外だった人口減

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聞き手・瀬戸口和秀
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 ローカル線が岐路に立っている。3月にはJR芸備線(広島県岡山県)の一部区間の存廃を議論する全国初の再構築協議会が始まった。かつて「国鉄改革3人組」の1人として、国鉄の分割民営化の旗を振った元JR西日本会長の井手正敬さん(89)に、ローカル線の窮状をどう見ているのか尋ねた。

     ◇

 鉄道のビジネスモデルというのは、大量輸送です。一度敷設したら、大量に運べば運ぶほど利益が出せる。ところが人が減り、これまでの鉄道モデルは崩れて、維持することが難しくなりました。根本的に人口が減ったことを考えると、鉄道は設備費などの固定費がかかりすぎる。

 1987年、国鉄は悪化した…

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    西岡研介
    (ノンフィクションライター)
    2024年4月12日22時49分 投稿
    【視点】

    「自信」が服を着て歩いているような井手氏をして、「正直もうわからない。解決策を提案することはできません」と言わしめたのは収穫。地方路線の存廃は、それほどまでに難題だということがよく分かる。

    …続きを読む