尹大統領は「政策でなく感情的に嫌われた」 対話・譲歩の軽視と識者
聞き手・貝瀬秋彦
与党が大敗し、尹錫悦政権に厳しい「中間評価」が突きつけられた韓国の総選挙。有権者の選択の背景には何があるのか。今後の政権運営や日韓関係にはどんな影響が出そうか。専門家に聞いた。
康元沢・ソウル大教授(政治学)の話
野党の大勝、与党の惨敗という結果は、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の政権運営のスタイルに対する有権者の強い怒りや不満の表れだろう。
野党が特に魅力的な公約を掲げたわけでもなく、野党に対する積極的な支持というよりは、尹大統領に対する「政権審判」とみるほかはない。
尹氏は2年前の大統領選で勝ったが、その差はわずかだった。自分を選ばなかった人が半分いることを念頭に、もう少し包容と統合のリーダーシップを見せれば良かったのだが、自らの思うがままにやった。
政策的に大きな失敗はなかっ…
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