関西電力の風力発電計画、余市と仁木の市民団体が撤回を北海道に要望

日浦統
[PR]

 関西電力が北海道余市町など後志地方の3町で建設を計画している風力発電所「(仮称)古平・余市ウィンドファーム」について、余市と仁木、両町の市民団体「風力発電を考える会」などは9日、道に計画の撤回と廃止を求める要望書を約2万筆の反対署名とともに提出した。

 建設地の大半が水源となる保安林であることから、景観毀損(きそん)や土砂災害の恐れ、自然生態系への悪影響、低周波音による健康被害、近接する社会福祉施設の運営への悪影響などを理由に挙げている。巨大な風車ができると「花粉を運ぶ昆虫が減り、果樹農産物の減産につながる可能性がある」とも主張している。市民団体は計画予定地の3町に反対の要望をしてきたが、3町が環境アセスメントの手続きで道に提出した意見書に、明確な「反対」の記述はなかった。知事が国に意見を提出する期限が25日に迫っていることから、このタイミングで初めて道に要望書を提出したという。

 「余市町の風力発電を考える会」の安田朋弘・共同代表は「私たちは全員農業者。風力発電はデメリットしか感じないし、関電の説明も十分納得いくものではない。まずはやめてほしい」と語った。(日浦統)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら