広重の「名所江戸百景」、NYで展示 鮮やかな発色、24年ぶり公開

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ニューヨーク=中井大助
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 江戸時代浮世絵画家・歌川広重の「名所江戸百景」の展示が5日、米ニューヨークのブルックリン美術館で始まる。同美術館が所蔵している「名所江戸百景」は初版に近いとされており、発色が鮮やかなうえ、保存状態が良いことでも知られる。展示されるのは24年ぶりとなる。

 展示は3日、報道公開があった。同美術館キュレーターのジョーン・カミンズさんによると、これほど良好な状態で「名所江戸百景」の118枚の絵がそろっているのは世界でも数例しかない。劣化を防ぐために普段は展示しておらず、今回は2000年以来となった。展示では、日本の現代美術家村上隆さんが「名所江戸百景」をモチーフに描いた作品や、広重が描いた場所の現在の様子を撮影した写真も飾っている。

 「名所江戸百景」は1930年、ブルックリン在住のアナ・フェリスさんが書籍の状態で同美術館に寄贈した。長らく書庫で保管されていたが、40年ほど経ってから学芸員が質の高さに気づき、個別の絵にわけて展示するようになったという。カミンズさんは「長年書庫にあったため、色もあせていない」と話す。

 フェリスさんがどのように書…

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