福島・浪江の子どもたちが避難先で学んだ「ふるさと」 東京で企画展
上田学
2011年の原発事故で全町避難を強いられた福島県浪江町の小学生たちが、避難先で故郷について学んだ成果を紹介する企画展「10年間ふるさとなみえ博物館」が3日、東京都多摩市関戸4丁目の関戸公民館ギャラリーで始まった。郷土の伝統文化や名所が、手作りの作品や壁新聞などで紹介されている。入場無料。7日まで。
事故前、同町には小学校6校と中学校3校があり、1700人以上が通っていたが、事故後は町の大半が「帰還困難区域」となった。多くの町民が二本松市に避難。同市で浪江小と津島小などは再開したが、入学希望者が減り、浪江小は2020年3月、津島小も21年3月で閉じた。
展示は、町での記憶がほとんどない児童らが、町民にふるさとの話を聞いたり、体験学習をしたりして理解を深めた成果だ。同市の校舎で「博物館」が開かれた後、関西を巡回した。
会場には、地元の祭りや郷土…