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　SNSの投稿で殺人事件の遺族を傷つけたなどとして訴追された岡口基一・仙台高裁判事（58）=職務停止中=を辞めさせるかを決める弾劾（だんがい）裁判の判決公判が3日午後、裁判官弾劾裁判所で始まった。裁判長の船田元・衆院議員は、主文の言い渡しを後回しとし、判決理由から読み上げを始めた。

　裁判官は「司法の独立」を守るために身分が手厚く保障されるが、「裁判官としての威信を著しく失うべき非行」があったときなどは、弾劾裁判で罷免できる。戦後にできた仕組みで、岡口氏を除いて過去にのべ9人の弾劾裁判があり、7人が罷免された。

　弾劾裁判で裁判官役を担うのは、衆参の国会議員14人で構成する「裁判員」で、3分の2以上が賛成すれば罷免される。今回は、結審した第15回公判を審理した12人のうち、8人以上が賛成していれば岡口氏は罷免されることになる。

弁護側は「人格や態度を裁く場ではない」と反論

　岡口氏は、女子高校生が殺害された事件をめぐって遺族に侮辱的なSNS投稿をしたことなど、計13件の行為が威信を著しく失う非行にあたるとして2021年に訴追された。

　公判は22年3月から2年間…