山田線の乗車券で路線バス乗れます 盛岡―宮古間でJR東が実証実験

藤井怜
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 JR東日本盛岡支社は1日、山田線の盛岡―宮古間の乗車券で、岩手県北バスの「106特急・急行バス(106バス)」に乗れるようにする実証実験を始めた。公共交通の利用促進や利便性の向上が狙い。バスと並走する区間で路線を共用するのはJR東日本管内では初めての試みという。来年3月31日まで。

 対象は、上盛岡、山岸、上米内の3駅を除く山田線の全線。盛岡―宮古間は1日4往復と少ないが、106バスは同区間で平日12往復、土日10往復ある。利用者は乗れる本数や選べる時間帯が増えることになる。たとえば、盛岡―宮古間の切符を往復で購入した場合、行きは山田線、帰りは県北バスといった使い方ができるようになる。

 また、同区間の所要時間は山田線が最短で約2時間20分だが、バスは約1時間40分のため、バスを選んだ場合には所要時間の短縮にもなる。

 企画総務部経営戦略ユニットの野崎雄太チーフは「バスを含めた場合、盛岡―宮古間の本数が1時間に1~2本に増え、この区間を利用したいお客様の利便性がかなり向上する。新幹線で盛岡に来て、宮古に向かうお客様の新幹線の利用が増えるのも期待できる」と話した。

 同社は実証実験を踏まえて、その後の運用を検討するとしている。(藤井怜)

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