フラガールに16年ぶり3組目の双子ダンサー 「シンクロには自信」

西堀岳路 滝口信之
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 新年度を迎えた1日、福島県内各地では入社式などがあり、多くの若者が社会人として新たな一歩を踏み出した。

 スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)のフラガールに双子の姉妹が入団した。60年の歴史のなかで、16年ぶり3組目という。運営する常磐興産の入社式が1日あり、2人を含む計5人の60期生がダンサーが所属する部門への辞令を受け取った。

 姉の峰岸美弥(みみ)さん(18)と、妹の桃花(ももか)さん(18)。埼玉県深谷市出身で、小学5年生の夏休みに家族旅行で訪れたハワイアンズでショーを見て、2人ともフラガールたちの笑顔と元気いっぱいの踊りに引き込まれた。「自分も誰かのあこがれになるようなダンサーになりたい」と、同時に思ったという。

 ショーでは、子どもたちがダンスを体験するコーナーがある。踊り方を教えてくれたフラガールも双子だったと後で知り、「双子もありなんだ!」と一緒に目指すことにした。すぐに地元のフラスクールに入った。練習では「もう少し、こうしたら」と、お互いの踊りを見ながらアドバイスし合ってきたという。

 これまでステージや発表会で2人で踊ることもあり、「つらいことがあっても2人で乗り越えてきた。18年間一緒だった双子ならではのシンクロには自信があります」と口をそろえる。

 採用試験は、「個人として勝負したい気持ちもあって」(美弥さん)、「受けるのは私」(桃花さん)と、互いに履歴書を見せ合うこともせず、別々に受験した。違う高校に通っていて、それぞれ学校の先生から合格を知らされた。美弥さんは「自分の合格もうれしかったですが、そろって合格できて喜びが倍増しました」と振り返る。

 美弥さんは桃花さんについて「何でもわかり合えるので心強い」、桃花さんは美弥さんを「頼れる存在」という。しかし、これからはライバルでもある。美弥さんは「感謝の気持ちと謙虚さをもち、温かいおもてなしができるフラガールになりたい」、桃花さんは「笑顔を忘れず、心も美しくあれるよう精進します」と抱負を語った。

 フラガール60期生たちは、今後は研修の後、レッスンを重ねて夏のステージデビューを目指す。(西堀岳路)

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 東邦銀行には「学生のための五輪」と称される「ワールドユニバーシティゲームズ」に出場した井戸アビゲイル風果(ふうか)選手が入行した。陸上競技部で練習に励み、世界の舞台での活躍を目指す。

 井戸選手は岐阜県出身。中学3年で全国中学校体育大会(全中)女子100メートルで優勝し、脚光を浴びた。甲南大学時代は、日本学生個人選手権女子200メートルで優勝し、ワールドユニバーシティゲームズでは女子400メートルリレーで4位入賞に貢献した。

 1日に会見した井戸選手は「この夏のパリ五輪はもちろん、来夏に東京での陸上世界選手権出場を狙っていきたい」と意気込みを語った。同行陸上競技部には400メートルハードルで東京五輪に出場した山内大夢(ひろむ)選手ら世界で活躍する選手も所属する。井戸選手は「練習の姿勢やメンタル面などを学びたい」と話した。(滝口信之)

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