初任給、頭取が「4万5千円引き上げます」 入行式で突然の発表も

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江口悟 松本真弥 伊藤未来
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 福岡県内各地で1日、入社式などがあった。大手企業を中心に賃上げの流れが相次ぐなか、さっそくの初任給引き上げの朗報に顔をほころばせる新社会人もいた。

 「私から、サプライズを用意しました」

 福岡市内であった福岡銀行の入行式。230人の新入行員に向かって、五島久頭取があいさつでこう切り出した。「皆さんの初任給は(全国転勤を伴う大卒の総合職で)21万5千円ですが、7月から4万5千円引き上げて26万円とします」。同行は既に初任給引き上げを発表していたが、「来春の新入行員から」としていた。思わぬ前倒しで、230人も賃上げの恩恵を受けることになる。

 五島頭取は「社会人として収入を得ることの重みを感じながら、日々努力を続けてください」と語りかけた。

 発表時、微動だにせず聴き入っていた新入行員ばかりだったが、久保雅也さん(23)は「率直にうれしい」。賃金が増える分は趣味の読書やバイクに使いたいという。「頑張って仕事をしなければならないという身が引き締まる思いです」

九州でも賃上げ相次ぐ 給与より「休み意識」の新社会人も

今年度から初任給を全学歴で1万円引き上げる九州電力。入社式には、キャリア採用も含め新入社員330人が参加した。コロナ禍の影響で、新入社員が一堂に会する入社式は5年ぶり。池辺和弘社長は「九電グループという舞台で自分自身の可能性に挑戦しながら、大きな志を実現し、新たな時代を創ってほしい」などと呼び掛けた。賃上げには触れなかったが、東方大河さん(24)は「モチベーションになり、非常にうれしい」と取材に語った。

 電気設備工事大手の九電工も…

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