イスラエル軍、シリア北部に空爆か NGO「兵士ら46人死亡」
在英のシリア反体制派NGO「シリア人権監視団」は29日、イスラエル軍がシリア北部アレッポ近郊を空爆し、アサド政権軍の兵士など46人が死亡したと発表した。レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの武器庫などを狙ったといい、監視団は「イスラエル軍の攻撃としては、過去3年間で最大の規模」としている。
監視団によると、死亡した46人は、アサド政権軍の兵士36人とヒズボラの戦闘員7人、「親イラン組織のシリア人戦闘員」3人という。シリアの国営通信によると、イスラエル軍による攻撃は29日未明に実施され、民間人にも被害が及んだ。ロイター通信によると、イスラエル軍は攻撃の有無を明らかにしていない。
イスラエルはこれまでも、シリア内で親イラン組織の補給路などへの空爆を繰り返してきた。昨年10月にパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの軍事衝突が始まって以来、ハマスを支援するヒズボラとイスラエルとの間の戦闘も激化している。
ロイターによるとイスラエル軍は29日、レバノン南部で空爆を実施したと発表。ヒズボラのロケット・ミサイル部隊の副司令官を殺害したといい、地域の緊張が一層高まっている。(イスタンブール=根本晃)…