第1回芸人に転じた元キャリア官僚の挑戦 「国家の歯車ではなくネジ」

有料記事霞が関にこだわらない?

田内康介
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 「学歴と経歴だけ覚えていってください~」

 舞台でそう語るのは、松竹芸能所属の芸人、松本昌平さん(45)。総務省のいわゆるキャリア官僚から転身した異色の経歴をもつ。

 松本さんが京都大大学院を卒業し、入省したのは2005年4月。26歳の時だ。

 4カ月後に岩手県庁に出向した後、総務省に戻って放送法の改正に携わるなどした。

 08年に財務省に出向した時はリーマン・ショックが重なった時期で、マクロ経済を分析する大臣の答弁案を作るなどした。経営危機に陥った日本航空の再建計画にも携わり、「国の最前線に立っているな」と感じていた。

 順風満帆だったわけではない。ある部署に出向した時は上司から暴言を吐かれたり、いすを蹴られたりなどの「パワーハラスメント」を受けた。

 職場に行くのがつらく、役所…

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    辛酸なめ子
    (漫画家・コラムニスト)
    2024年4月1日16時34分 投稿
    【視点】

     総務省のキャリア官僚だった松本さん。スーツを着ている芸人さんは多いですが、松本さんのスーツ姿からにじみ出る雰囲気や着こなしは、明らかには芸人と違う霞が関オーラが漂います。  「国家の歯車ではなくネジ」例えも知的というか、もう一段階説明して

    …続きを読む