荒れ地のインターネットから子どもたちを引き離す方法 NYTコラム

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ミッシェル・ゴールドバーグ

 1月、ふだんはいつだって間違っているはずの共和党のリンジー・グラハム上院議員(サウスカロライナ州選出)の言うことにうなずいてしまう、という奇妙な体験をした。彼は、フェイスブックの親会社メタのトップで大物敵役でもあるマーク・ザッカーバーグ氏を、同社製品が子どもたちに与える影響に関連して非難した。グラハム氏は「あなたの手は血まみれだ」と言った。

 その夜、私はソーシャルメディアの規制に関するパネルディスカッションのモデレーターを務めたが、ニューヨーク州司法長官のレティシア・ジェームズ氏も参加していた。彼女は進歩的な運動家であり、おそらくドナルド・トランプ氏の最も優れた敵対者である。彼女の立場は、グラハム氏とそれほど異なるものではなかった。彼女は、依存性のあるソーシャルメディアのアルゴリズム(計算手順)の普及と、うつ病や自殺願望、自傷行為などの若者のメンタルヘルスの崩壊との間には相関関係があると指摘した。

若い女性にのしかかる「人気投票」や「ありえない美の基準」

 「私自身、それを目の当たり…

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    平尾剛
    (スポーツ教育学者・元ラグビー日本代表)
    2024年3月31日16時29分 投稿
    【視点】

    アメリカ国内では子供のネット環境を規制する動きが活発だという。子供の成長、とくに心の発達への悪影響を懸念し、法の整備に取り組んでいる。言論の自由との兼ね合いで、思うようには進んでいないとはいえ、規制の動きがほとんどない国内と比べると一歩先ん

    …続きを読む

連載ニューヨーク・タイムズ コラムニストの眼

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