小林製薬(大阪市)のサプリメント「紅麹コレステヘルプ」の摂取者に健康被害が相次いでいる問題で、同社は28日、新たに2人が亡くなったとの連絡をそれぞれの遺族から受けたと発表した。これで摂取との関連が疑われる死者数は計4人に増えた。
同社によると、27日に2人の遺族からそれぞれ「摂取後に死亡した」との連絡が寄せられた。いずれも、亡くなった人物は腎疾患だったと説明したという。同社は、摂取による死亡かどうかは「調査中」としている。
同社がサプリの摂取者から、腎疾患などの健康被害が報告されていると発表したのは22日。製品と原料の一部から「未知の成分」が検出されたとして、健康被害との関連を調べている。
同社にはすでに、「摂取後に、入院を迫られた」との訴えが、100件以上寄せられている。
サプリの紅麴原料は他社にも販売されており、消費者庁は食品メーカーなど約170社に商品の自主回収などの影響が及んでいるとしている。
問題が深刻さを増す中、小林製薬は28日、大阪市内で株主総会を開いた。もともと予定されていた定時の総会だ。サプリの自主回収を発表した22日以降、株価は20%近く下落。株主からは「対応が遅い」などの声が相次いだ。
会場となった大阪市のホテルには28日午前9時ごろから、厳しい表情を浮かべた株主らが続々と集まった。
60代の男性株主は「対応が遅いし、(取引先への)補償にいくらかかるのかも気になる」。70代の男性株主は「1月に(医師から)連絡があった時点で動くべきだった」と怒りをあらわにした。
60代の女性株主は「大きい…
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