ミャンマー軍事パレード、戦車やミサイル披露せず 戦力低下影響か

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ネピドー=笠原真
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 ミャンマーで「国軍記念日」を迎えた27日、ミャンマー国軍の軍事パレードが首都ネピドーで開かれた。ミンアウンフライン最高司令官は演説で、先月導入を発表した徴兵制について「国家のために必要だ」と強調した。一方、早朝開催が恒例だったパレードは、今年は夕方に変更。伝統的な呪術に基づき、国軍が「安全」な時間帯を選んだとの臆測が広まっている。

 国軍記念日は、国軍の前身組織による1945年の旧日本軍への蜂起を記念する日。軍事パレードは兵器を披露するなど、国軍の存在を国内外に誇示する重要な式典だ。今年は男女計7750人の兵士が行進したが、昨年見られた戦車やミサイルは披露されなかった。各地での戦闘に対応するため、規模を縮小したとみられている。

 先月以降、徴兵から逃れようと国外に逃げる若者が急増し、国民に混乱をもたらしている。ミンアウンフライン氏は、「国家の平和と安定を確保するためには徴兵制を実施しなければならない。法に基づいており、組織的に軍を編成できる」と主張した。

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 2021年2月のクーデター以降、国軍に抵抗する民主派勢力は武力闘争を継続。さらに昨年10月からは、自治権拡大などを求める少数民族武装勢力も国軍への攻勢を強めている。国軍兵士の投降が相次ぎ、国軍の支配地がネピドーなどがある国土中央部に狭まっていると指摘されている。

 ミンアウンフライン氏は民主…

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