DV相談が過去最多 男性の被害増加、15年で1.8%→29.5%
配偶者らパートナーからの暴力(DV)の相談件数は昨年、8万8619件あり、DV防止法が施行された2001年以降で最多だった。警察庁が28日、発表した。男性の被害者が年々増え、昨年は全体の3割だった。警察庁は、男性が被害を訴えやすい社会的環境の変化が背景にあるとみている。
DVの相談は前年から4.9%増え、20年連続で増加した。被害者と加害者は、20~40代がそれぞれ2割超を占めた。被害者のうち男性の割合はこの15年間で増加を続け、1.8%から29.5%に増えた。事件として摘発したのは8685件。暴行と傷害が9割近くで、保護命令違反での摘発は49件あった。
リベンジポルノも最多
元交際相手などの裸の画像をネット上に流出させるといった「リベンジポルノ」に関する警察への被害相談は、前年比4.9%増の1812件で最多だった。画像を所持・撮影されたという内容が最多の769件で、画像を公表すると脅されたという内容が676件で続いた。
リベンジポルノの被害者と加害者の関係では、半数近くが交際相手で、ネットを通しての知人・友人が2割超で続いた。警察庁はSNSの普及が背景にあるとみている。被害者は男性が前年比21.8%増の285人、女性が2.2%増の1527人。男性はこの5年間で2.9倍となり、増加が目立つ。事件の摘発は315件で最多だった…