旧統一教会の解散命令に追い風? 過料決定の地裁、慎重な書きぶりも

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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に過料を科す決定で、東京地裁は解散命令請求でも重要になる法解釈を示した。「追い風」との見方もある一方、決定文からは地裁の慎重姿勢もうかがえる。

 「我々の主張が認められたと考えている」。盛山正仁文部科学相は地裁の決定を受け、記者団にこう述べ、今後も教団に回答を求めていく考えを示した。

 今回の決定は、解散命令の対象として宗教法人法が定める「法令違反」の行為に「民法の不法行為も含まれる」との解釈を示した。過料とは別に進む解散命令請求の審理でも争点の一つになっている法律論で、国側の主張を認めた。

ベテラン裁判官「解散命令請求は別問題」

 過料決定を出した鈴木謙也裁…

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    塚田穂高
    (文教大学国際学部教授・宗教社会学者)
    2024年3月30日13時40分 投稿
    【解説】

    統一教会をめぐって並行して進む国の対応のなかでの裁判ですが、結果は「当然」といったところでしょう。そもそも民法上の不法行為が「法令違反」から除外されていると思えるのが不可思議ですし、質問権の行使も宗教法人法の規定に基づき慎重に進められたもの

    …続きを読む