東電も肝を冷やした汚染水漏れ 福島第一原発、作業員の安全守れるか

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福地慶太郎
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 東京電力福島第一原発の事故発生から13年が過ぎた。廃炉に向けた作業が続くが、今も作業員が「想定外」の被曝(ひばく)をするトラブルが起きている。

 「作業員の安全確保の観点から、起こしてはならない事案だ。極めて重く受け止めている」

 東電福島第一廃炉推進カンパニーの小野明代表は、2月末の記者会見の冒頭、同月上旬に起きた汚染水漏れについて、そう陳謝した。

 汚染水の浄化装置を洗う際、閉じるべき弁が16カ所中10カ所で開いていたため、建屋外壁の高さ約5メートルの排気口から汚染水約1・5トンが流出した。

 その周囲は作業員が立ち入ることができるといい、もし流出時にいたら汚染水を浴びて無用の被曝をした恐れがあった。小野氏は「肝を冷やした」と明かす。

トラブルを受けて注意していたが…

 昨年10月、汚染水から大半…

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