デジタル教材、主要社は4倍に急増 来年配布の中学教科書 本社調べ
文部科学省は、2025年春から使われる中学校教科書の検定結果を22日に公表した。朝日新聞が主な教科書会社に取材したところ、教科書に掲載されているQRコードを読み取ることで閲覧できる「デジタル教材」が、4年前の前回19年度検定時と比べて4倍近くに増加。デジタル空間の教材が急激に増えている実態が浮かんだ。
動画や音声も再生できるデジタル教材は、子どもの学習を助ける側面がある。ただ、教科書の質を保つ制度である「検定」では、紙の教科書が入念なチェックを受けるのに対し、デジタル教材は点検項目が少ない。教科書の「外側」のデジタル教材が急増するなか、どのように質を担保するかが課題となっている。
朝日新聞は、今回の検定で複数教科の教科書を申請した9社に取材し、全社から回答を得た。9社のデジタル教材は全教科で少なくとも計2万413個で、前回検定時の5417個の3・77倍に上った。
社によって取り組みに違いがあり、最大手の東京書籍は数学で前回と比べて約34倍に増やすなどデジタル教材の強化が目立った。一方、社会の教科書のみ検定申請した自由社と学び舎は、デジタル教材がゼロだった。
文科省によると、今回の検定…